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■ 近頃のこと

2022/09/01

入院閑話

内視鏡手術は、殆ど眠っている間に、2時間程で終わったようです。

普通は、手術が終わってからも朦朧としていて、そのまま眠り込むものらしいのですが、私はまるでいつも通り。病室に戻るなりベットに腰かけてLINEとかで報告をしていたら、2時間は安静にしていてと看護師に怒られてしまいました。

しばらくして京都に電話したら、手術が終わったばかり?と驚かれたのですが、それ程なんということもなかったのです。

処置室に入って台に寝るなり、執刀医以外の4人ほどが一気に集まって、点滴の中に注射器で薬を入れるやらしたのですが、身体を横にしてとの指示が最後の記憶ですから、直ぐに眠ったのでしょう。

眠っていながら『痛い痛い』と言うのだと、執刀医が手術前の説明で話して居られましたが、私も腹が張って痛がったのはよく覚えています。

まだ終わらないのだろうかと、うんざりした意識になった時、『もう終わりですよー。』と執刀医に言われましたから、麻酔の配分が計算されてるのだろうと、素人考えで感心していました。

切り取ったガンを見れば、洗い張りしたように沢山の針で平たく伸ばされているのが、何だかユーモラスに見えました。

翌朝ふと目を覚ますと、手術した箇所にも不気味なほど痛みの感覚すら無いのです。切っていながら、こんなに楽な手術入院なんて初めてのことでした。

しかし、深夜の入院病棟というのは、まさに夜の動物園のようです。所々から鼾(いびき)が聞こえて、それが静かさを強めるのでしょう。

さて、前の『近頃のこと』で触れた有職飾りの依頼は、様々な認識不足から流れてしまいました。妥当だと思いますし、私に微塵も異存はありません。

その飾り物は、恐らく長方形の台の長い一辺が2尺程でしょうけれど、四方の足に下がる総角結びされた房の2色が、何と朱と薄縹(水色)なのです。

この組合わせにはひたすら感心したのですが、西陣の帯屋さんから頂いた夥しい絹糸の中に、まさにドンピシャのがありました。

依頼が流れようと、そもそも作りたいと惹かれるものがあれば作る。作りたいものを作れる現在ならばこそ、それで作らないのは、私の人生の任務に背くことだと思うのです。

作りたいと思うものに巡り会えた幸運を逃すことはありません

松虫をどうする。結ぶ露をどうすると課題は残りますが、今は退院の、退院後の生活の励みにもなっているのです。

病院食

絹糸

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