丸平コレクションのホームページ制作に掛かっていて、有職造花の制作には未だに腰が上がりません。
庭の木蓮が咲き、若い葉の出た独特に曲がる枝振りに見とれていたり、遠目に見る咲き始めて花もまばらな八重の山吹が、まるで夜に揺れて光るランタンの如く、鮮やかな山吹色を点々と見せる様に「咲き始めの美しさ」への愛着を確認するのです。
ああした風情を有職造花で表現出来たら...とか思いながら見つめる、いわば眼での制作準備にばかりに時間を費やしています。
二年間のスランプ時代には、こうした事だけに明け暮れていましたが、面白いもので、そんな積み重ねはスランプ明けの制作に即座に活かされたりしますから、今を焦らずなるようになれとばかり、待たせて いるお客様には申し訳ないのですが、楽天的に構えているのです。
丸平コレクションは画像が290枚にもなりましたが、撮影に際して自分のコレクションを見直す機会になったのは、それだけでも収穫でした。
もう間もなくアップ出来るでしょうけれど、少しでも多くの人形愛好家や丸平ファンの方々に、丸平さんの真価というものを伝えられたらと、強く願っています。
丸平さんの真価というのは、店に並ばないものにこそあって、残念ながら特注であるそれらは、基本的に目に出来るものではありませんから、私のコレクションで少しでも体験して頂けたならと切望するのです。