月別アーカイブ

■ 近頃のこと

2016/03/15

復古大和絵に描かれた薬玉の復元

古本のカタログに浮田一蕙という画家が描いた薬玉の掛け軸がありました。真の薬玉に属するものなのでしょうけれど、初めて見る形体のそれが中々面白く出来ていたのです。早速五月人形の専門家である友人に
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2016/03/07

介護のこと、冠制作のこと

奇跡的な生命力と医師に感嘆されながら、三週間に及んだ入院から、母は今回も無事に退院出来たのです。病室はいつもながらナースセンターの真ん前で、そこというのは目を放せない、手が掛かり続ける患者ば
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2016/02/05

菖蒲の蔓(あやめのかずら)

もう17年も前のことですが、親しくさせて頂いていた故花咲一男さんから、突然『菖蒲の蔓はご存じですか?』と尋ねられたのです。花咲さんが、ポーラ文化研究所発行『化粧文化』No.39 (H11.5
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2016/01/31

武官に挿頭花

本来どんな人形だったかのか分からないのを良いことに、こうしてみよう、こうもしてみようとのプランばかりが広がって行くのです。何しろ絶賛してし尽くせない程の十二世面庄頭の名品に、五世大木平蔵の胴
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2016/01/25

その後の武官立像

以前から依頼されていた四番御引直衣立像の手や持ち物などの小道具類を完成させてしまうなり、突然急ぎの注文が入った羽子板を仕上げながらも、ヤフオクで落とした武官に宝刀を持たせてみたくて、色々と寸
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2016/01/14

ヤフオクで落とした武官立像

日常から解放された暮れのこと、眠くて眠くてちょっと横になったものの、ヤフオクに丸平さんの雛でも出されていないか、寝入るまで久しぶりに覗いてみようと開いてみれば、そこには明らかに五世大木平蔵時
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2015/12/19

松竹梅の薬玉復元

以前、尺三寸の官女に持たせる五節句飾りとして、より上巳の節句に相応しい物をと探して辿り着いたのが、京都国立博物館所蔵の『四季景物文様振袖』にある貝籠の図案だったことは、それを復元した折りにこ
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2015/12/15

母の手

いつ寿命が尽きるか分からないような病状が続いている母ですが、大袈裟でなくその記憶維持はほんの10秒という認知症の上の発病でした。昔のことはそのまま覚えているのに、今現在を記憶することが出来ま
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2015/11/20

昆虫いろいろ-平薬の添え物-

昆虫を平薬に取り入れたのは『山吹』が最初だったでしょうか、テングチョウというのを山吹の上に飛ばしたのです。平薬に添える野鳥の木彫り彩色で参考にする『原色精密日本鳥類写生大図譜』で、ノゴマとい
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2015/11/09

白菊の鏝当て

解決の付かない慌ただしさと落胆ばかりの日常が続いているのですが、そんな中での制作は唯一の至福な逃げ場です。そこに希望が見出せるような時間が過ごせているからこそ、出来上がる物に重苦しさなど微塵
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2015/10/26

鯉のぼりと平薬

人形研究家である友人は、何しろ小学低学年から新幹線で上京しては、一人で浅草橋をふらついていたという強者なのです。あらゆる人形や郷土玩具は言うまでもなく、盆提灯、ダルマ、羽子板から、箸にも棒に
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2015/10/19

秋たけなわの平薬-事の成り行き顛末-

秋という季節はよくよく性に合わないのでしょう、未だ夏の余韻が濃く虫の音が野に溢れている初秋には、柿とか葛花の平薬などとても面白く作れて満足も出来ていたのですが、庭に虫の声も絶えて『秋たけなわ
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2015/10/14

抱一と烏の平薬

琳派の中でもとりわけ惹かれるのが酒井抱一だとは、今までに書いてきた通り。烏滸がましいにも程がある...というのは重々承知しながら言うのですが、宗達ほど重くもなく、光琳ほど足元にも近寄れない天
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2015/10/09

ガマの穂を作る

世間というのは、何の根拠もない『三大テノール』だなんて陳腐な例を代表として、『三大珍味』とか『御三家』とか三つを一括りにするのが大好きなようです。三部作というと、漱石の『三四郎』『それから』
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2015/10/02

一重の山茶花(さざんか)

山茶花というと八重が当たり前のようで、私自身も一重の山茶花を知った時には、本来山茶花というのはこういうものなのかというような衝撃を覚えたのです。山吹もそうだったのですが、それまで八重ばかりを
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