月別アーカイブ

■ 近頃のこと

2019/05/06

瓦屋根の平薬

鮎の平薬を作っている時、彩色の参考に福田平八郎の絵を当たっていて、久しぶりに『雨』という作品を見たのです。大きな画面は瓦屋根のだけで、そこに落ち始めた雨粒を描いた日本画なのですが、その着眼の
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2019/04/29

鮎の平薬を作る

掘り返す土鮮やかに残り居り白木の墓標際立ち見えて何もしていないと、気持ちが落ち込むだけですので、前から考えていた遡上する鮎をモチーフにした平薬を作っていました。以前、白絹糸の束を清流に見立て
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2019/04/22

虹の橋

インディアンの民話に『虹の橋』というのかあるのだそうです。『大きく橋を渡した虹の手前に、沢山の動物が、痛みも、ひもじさも、病も、争いも、暑さ寒さも、生前のあらゆる苦しさから解放されて、みんな
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2019/04/20

私の平薬

有職造花というのは、本来芸術上の創作とは異なったでしょう。雛人形の桜橘が主で、その他に節供行事を彩る薬玉や茱萸嚢(ぐみぶくろ)。更には、奈良蓬萊や嶋台といった婚礼用具類。そして四季の平薬など
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2019/04/08

臥したリン

他人のペット話など、人が見た夢の話を聞かされるようなもので、あらかたはどうでもよいものです。人と動物を同じ位置で語るのは、自分の子供に対する価値を、他人も同様に持って然るべきだとするほどの勘
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2019/03/23

私の七夕飾り

以前作った七夕飾りは、江戸期の京都で見られた七夕飾りを基本にした物でした。版本に見えるその七夕飾りは、長方形三色の紙を重ねて二つ折りした間に、また、正方形の紙を三角に折った間に梶の葉を挟み、
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2019/02/25

春は黄色の花に乗って

どうしたわけか、春先の花には黄色が多いのです。福寿草、水仙、蝋梅、万作、菜の花、連翹、タンポポ等々、あたかもその輝かしい色を指標にして、春が馬車に乗って近付いてくるように、それほど遥かに遠く
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2019/02/14

有職造花の醍醐味

『四季の平薬』の注文を受けたのですが、別に使う花に決まりがあるわけでもなく、せっかく制作依頼されたことですし、いわばオートクチュールなのですから、希望の花で作られた、世界で1つきりの平薬にさ
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2019/01/25

La speranza che delude semple!

昨年暮れに依頼されていた平薬制作を抱えていたものの、掛かりきりにならざるを得なかった要件に、2ヶ月も阻まれていたのです。それが何とか済んだものの、後に残ってしまった気持ちから直ぐに制作に入る
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2018/12/23

年の瀬に

今月に入った頃から、リンがまた治療食であるキャットフードを食べなくなってしまいました。結局、また鼻からカテーテルを入れて、直接胃に栄養剤を流し込んでいたのですが、幸い何とか食べてくれるように
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2018/11/27

ヒメジョオンの花束

ヒメジョオンは、野原や道端にひょろひょろと伸びて咲く質素な野草です。よりにもよって貧乏草などと別称されるものの、雑草の生い茂る中に、日陰も厭わず弱くも強くもない、瑞々しい黄緑色の茎を伸ばした
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2018/11/20

重陽節の菊籠(きくかご)

十一月霜月も下旬になって、いよいよ師走を目前にすれば、庭に乱れ咲く小菊の葉や花弁に枯れ色が混じり始めて、残菊の様相が日に日に深まっています。この春初めて作った花水木の葉が落ち尽くして、沢山の
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2018/11/19

鷹匠と桜橘平薬と

このところずっと、来春の雛展図録への執筆依頼やらに追われていたのですが、そこに十二世面庄作の子供頭を使って『鷹匠』の人形をとの珍しい依頼があり、私が両手と鞭、鷹を作ることになったのです。鷹匠
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2018/10/14

嗚呼、おすべらかし-雛の髪-

以前、女雛の髪型である『おすべらかし』の形があまりにも実際と違ってしまい、それが受け入れられなくなった私は、結局自分で髪結いをし始めた話を書いたことがありました。私の方法は、頭(かしら)に合
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2018/09/30

寒牡丹を作る

ずっと前、小道具の箒を一本だけ作るために、藁の卓上箒を買ったのです。ほんの一部だけ穂を切り取ったまま取っておいたのが出て来たのですが、束ねられた藁を広げてみたら、寒牡丹の霜除けやら雪除けやら
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