月別アーカイブ

■ 近頃のこと

2019/09/30

狸のいる風景

虫の音とかススキの穂の出始めというのは、まだまだ暑さの残る、秋など名ばかりの頃のことで、秋たけなわとなったら虫の音などとうに庭から消えてしまっていますし、ススキの穂の茎をうっすらと彩る、瑞々
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2019/09/23

カッコウの平薬を作る

たまたま東京芸大美術館で開催されていた『円山応挙から近代京都画壇へ』という展覧会に巡りあったのです。飾り物である平薬のヒントは、装飾的な様式に至った琳派などの絵画から得られることが多いのです
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2019/09/15

無花果の平薬を作る

私の身の回りだけのことかもしれませんが、結構無花果(いちじく)を好まない人が多いのです。私は、フルーツを幾種類も乗せたケーキに、無花果が付いているというだけで、迷いもなくそれを選ぶのですが、
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2019/09/01

桜橘の熨斗飾り

よくよくのことがない限り、私は店で売られる有職造花の注文は受けません。ただ、たった2店ばかり、『よくよく』の例外があります。先日、その1つから注文があって、小さな桜橘の熨斗飾りを10ほど作っ
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2019/08/09

垂れ桜を作る

今まで、高さ70㎝程にもなる大きな桜を2回作ったのですが、どうしても制作に1ヶ月近く掛かりましたから、そうした規模の立ち木を作るとなると、それなりの覚悟が必要なのです。何せ花が1500ならば
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2019/07/12

丸平コレクションの完成

『大木素十丸平コレクション』が始まってから、今年で28年を迎えます。その内の1つ『二番親王尺三寸揃』は、私のコレクションでも、色々な意味で最も代表的なものなのですが、最初は19人揃だったので
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2019/06/15

色付く前の紫陽花を作る

『枕草子』で清少納言が『春は曙』と書いている如く、誰にもそれぞれの季節に心待ちする『頃』というものがあるでしょう。梅雨は、コレクション管理からも、その湿度がひたすら忌々しい頃に違いないのです
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2019/06/10

薬玉の無い薬玉

以前『節供の有職造花』として、京都国立博物館所蔵の『四季景物文様振袖』に描かれている五節句飾りの一つで、人日の掛け物と見受けられる『松竹梅の薬玉』を復元したのです。実際にそんな物があったのか
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2019/06/02

枯枝も山の賑わい

およそ今の季節と真反対な話題です。もう29年も通う奥会津の秘湯である木賊(とくさ)温泉に行く途中、車窓に見える山々が徐々に高くなって行くのですが、私は紅葉が終わってほとんど枯れ枝ばかりになっ
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2019/05/20

祝言と奈良蓬萊と肴台と

メールフォームから、嶋台を作れないかという問い合わせが入ったのです。今まで何度かそうした問い合わせはあったのですが、皆雛人形用で、この若い二人はというと自分達の婚礼に使いたいのだと仰るのです
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2019/05/06

瓦屋根の平薬

鮎の平薬を作っている時、彩色の参考に福田平八郎の絵を当たっていて、久しぶりに『雨』という作品を見たのです。大きな画面は瓦屋根のだけで、そこに落ち始めた雨粒を描いた日本画なのですが、その着眼の
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2019/04/29

鮎の平薬を作る

掘り返す土鮮やかに残り居り白木の墓標際立ち見えて何もしていないと、気持ちが落ち込むだけですので、前から考えていた遡上する鮎をモチーフにした平薬を作っていました。以前、白絹糸の束を清流に見立て
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2019/04/22

虹の橋

インディアンの民話に『虹の橋』というのかあるのだそうです。『大きく橋を渡した虹の手前に、沢山の動物が、痛みも、ひもじさも、病も、争いも、暑さ寒さも、生前のあらゆる苦しさから解放されて、みんな
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2019/04/20

私の平薬

有職造花というのは、本来芸術上の創作とは異なったでしょう。雛人形の桜橘が主で、その他に節供行事を彩る薬玉や茱萸嚢(ぐみぶくろ)。更には、奈良蓬萊や嶋台といった婚礼用具類。そして四季の平薬など
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2019/04/08

臥したリン

他人のペット話など、人が見た夢の話を聞かされるようなもので、あらかたはどうでもよいものです。人と動物を同じ位置で語るのは、自分の子供に対する価値を、他人も同様に持って然るべきだとするほどの勘
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