■ 近頃のこと
2019/07/12
『大木素十丸平コレクション』が始まってから、今年で28年を迎えます。その内の1つ『二番親王尺三寸揃』は、私のコレクションでも、色々な意味で最も代表的なものなのですが、最初は19人揃だったので
2019/06/15
『枕草子』で清少納言が『春は曙』と書いている如く、誰にもそれぞれの季節に心待ちする『頃』というものがあるでしょう。梅雨は、コレクション管理からも、その湿度がひたすら忌々しい頃に違いないのです
2019/06/10
以前『節供の有職造花』として、京都国立博物館所蔵の『四季景物文様振袖』に描かれている五節句飾りの一つで、人日の掛け物と見受けられる『松竹梅の薬玉』を復元したのです。実際にそんな物があったのか
2019/06/02
およそ今の季節と真反対な話題です。もう29年も通う奥会津の秘湯である木賊(とくさ)温泉に行く途中、車窓に見える山々が徐々に高くなって行くのですが、私は紅葉が終わってほとんど枯れ枝ばかりになっ
2019/05/20
メールフォームから、嶋台を作れないかという問い合わせが入ったのです。今まで何度かそうした問い合わせはあったのですが、皆雛人形用で、この若い二人はというと自分達の婚礼に使いたいのだと仰るのです
2019/05/06
鮎の平薬を作っている時、彩色の参考に福田平八郎の絵を当たっていて、久しぶりに『雨』という作品を見たのです。大きな画面は瓦屋根のだけで、そこに落ち始めた雨粒を描いた日本画なのですが、その着眼の
2019/04/29
掘り返す土鮮やかに残り居り白木の墓標際立ち見えて何もしていないと、気持ちが落ち込むだけですので、前から考えていた遡上する鮎をモチーフにした平薬を作っていました。以前、白絹糸の束を清流に見立て
2019/04/22
インディアンの民話に『虹の橋』というのかあるのだそうです。『大きく橋を渡した虹の手前に、沢山の動物が、痛みも、ひもじさも、病も、争いも、暑さ寒さも、生前のあらゆる苦しさから解放されて、みんな
2019/04/20
有職造花というのは、本来芸術上の創作とは異なったでしょう。雛人形の桜橘が主で、その他に節供行事を彩る薬玉や茱萸嚢(ぐみぶくろ)。更には、奈良蓬萊や嶋台といった婚礼用具類。そして四季の平薬など
2019/04/08
他人のペット話など、人が見た夢の話を聞かされるようなもので、あらかたはどうでもよいものです。人と動物を同じ位置で語るのは、自分の子供に対する価値を、他人も同様に持って然るべきだとするほどの勘
2019/03/23
以前作った七夕飾りは、江戸期の京都で見られた七夕飾りを基本にした物でした。版本に見えるその七夕飾りは、長方形三色の紙を重ねて二つ折りした間に、また、正方形の紙を三角に折った間に梶の葉を挟み、
2019/02/25
どうしたわけか、春先の花には黄色が多いのです。福寿草、水仙、蝋梅、万作、菜の花、連翹、タンポポ等々、あたかもその輝かしい色を指標にして、春が馬車に乗って近付いてくるように、それほど遥かに遠く
2019/02/14
『四季の平薬』の注文を受けたのですが、別に使う花に決まりがあるわけでもなく、せっかく制作依頼されたことですし、いわばオートクチュールなのですから、希望の花で作られた、世界で1つきりの平薬にさ
2019/01/25
昨年暮れに依頼されていた平薬制作を抱えていたものの、掛かりきりにならざるを得なかった要件に、2ヶ月も阻まれていたのです。それが何とか済んだものの、後に残ってしまった気持ちから直ぐに制作に入る
2018/12/23
今月に入った頃から、リンがまた治療食であるキャットフードを食べなくなってしまいました。結局、また鼻からカテーテルを入れて、直接胃に栄養剤を流し込んでいたのですが、幸い何とか食べてくれるように