月別アーカイブ

■ 近頃のこと

2016/08/29

居眠りする鳩

そもそも私は、何よりもジトッとした湿気が大嫌いで、北海道に梅雨がないというのなら本気で移住しようかと考えたりする程なのです。本当に今年の夏の湿気といったら、8月に入ってからすらカラッと真夏ら
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2016/08/19

開き掛けの朝顔

幾種類もある有職造花の中でも、技術的にであれ朝顔は得意な範疇なのですが、クルクルと内側に巻き込んで萎む終わりの朝顔に掛け替えのない風情があるのを知りながら、技法に確証が得られなかったりで再現
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2016/08/18

新盆飾りと仏送りと

この8月は、5月に亡くなった母の新盆だったのです。この地区では、新盆だと8月7日に特別の盆棚を作らなければならず、昔は近所が集まって設えたものだったのです。切ってきた真竹を組んで巾6尺奥行4
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2016/07/26

朝顔とボヘミアンガラス

私のとても親しい友人が、チェコの友だちの結婚式に呼ばれて行くことになった時、お祝いに平薬をプレゼントしたいと言われて作ったのが、直径20cmの桜の平薬でした。やはり日本ならではの花の方が良い
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2016/07/11

和紙で作った有職造花での切子燈籠

私の生まれ育った地域の習俗だと、切子燈籠というのは本来亡くなった親の新盆に、婚姻で家から出たり独立した子どもが一対ずつ献げるものなのです。決して安いものではないし場所も取るし、幾つもあったと
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2016/06/28

若鮎と流水

白絹スガ糸一束を壁からぶら下げたままにしてあったのですが、毎日目にしているうち、それが飛沫散る瀧の白糸のように見え始めたものですから、束のままの白絹を流水に見立て、魚が遡る様の平薬でも出来な
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2016/06/03

山藤の立木

大きな藤棚の制作依頼があったのですが、ただでさえ工程に難儀な藤のことながら、藤の立木というのは作ったことがありませんでしたし、興味が勝って引き受けたのです。いつもの事ながら、最も厄介な問題は
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2016/05/24

la manma morta-亡くなった母が-

5月11日に日付が変わった1時39分、看護師がモルヒネ皮下注射の交換をした途端に、母の息はふっと止まったのです。苦しみもせず、神戸から最終の飛行機で駆けつけた孫の到着を待っていたかのように、
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2016/04/28

鉄線花を作る

庭に残る古井戸の向こうに、物心付いた時には既にあったように思うほどの昔から、鉄線(クレマチス)が毎年同じように薄紫の花をびっしりと咲かせてくれるのです。ですから私にとっては、その色も雄蕊も葉
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2016/04/25

黒き猫

私の作る平薬などの有職造花には、当たり前のように鳥や昆虫が付いて、何らかの物語性を持ったりするのですが、それは私が勝手に付けたり、設定したりしているからですし、勝手に付けられるのは、自作だか
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2016/03/29

白孔雀を作る

牡丹は『行の薬玉』や『四季の平薬』に欠かせない花ですから何度も作ってはいるのです。しかし、有職造花でも屈指の華麗さで仕上がる反面、ともすれば通俗に流れてしまう警戒心もあって、牡丹だけでの平薬
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2016/03/15

復古大和絵に描かれた薬玉の復元

古本のカタログに浮田一蕙という画家が描いた薬玉の掛け軸がありました。真の薬玉に属するものなのでしょうけれど、初めて見る形体のそれが中々面白く出来ていたのです。早速五月人形の専門家である友人に
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2016/03/07

介護のこと、冠制作のこと

奇跡的な生命力と医師に感嘆されながら、三週間に及んだ入院から、母は今回も無事に退院出来たのです。病室はいつもながらナースセンターの真ん前で、そこというのは目を放せない、手が掛かり続ける患者ば
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2016/02/05

菖蒲の蔓(あやめのかずら)

もう17年も前のことですが、親しくさせて頂いていた故花咲一男さんから、突然『菖蒲の蔓はご存じですか?』と尋ねられたのです。花咲さんが、ポーラ文化研究所発行『化粧文化』No.39 (H11.5
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2016/01/31

武官に挿頭花

本来どんな人形だったかのか分からないのを良いことに、こうしてみよう、こうもしてみようとのプランばかりが広がって行くのです。何しろ絶賛してし尽くせない程の十二世面庄頭の名品に、五世大木平蔵の胴
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