月別アーカイブ

■ 近頃のこと

2017/09/16

沢蟹のそれから

使い用のない沢蟹をそのままにして、次は鷺を彫り始めたのです。直立してちょっと下を見ているポーズで出来上がった時、ほんの遊び心で鷺の前に沢蟹を置いてみたのですが、鷺に出くわして固まっている蟹の
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2017/09/07

蟹を作る

葛の平薬を作った時、満月に鎌を振り上げる設定で初めてカマキリを作ったのです。もちろん実物大ではないのですが、昆虫としては大きいカマキリながら、それでも前脚の関節の長さが数㎜ですから針金を曲げ
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2017/09/04

再度作った葛の平薬

私は葛の葉が大好きなのです。何しろ神武天皇が葛城で土蜘蛛を退治した際に用いたのが葛の網なのだそうで、神話にすら強さ逞しさの象徴のように登場するだけあって、木でも棒でも電柱を支える鉄線でも、蔓
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2017/08/10

『富貴の台』と『控え台』

一辺が7cmの三宝に盛るミニチュアの肴台のうち『富貴の台』と『控え台』の制作依頼があったのです。『婚礼の有職造花』で、肴台の種類や形態、役割を紹介しているのですが、今やこんな婚礼用具を知る方
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2017/07/30

職人仕事と『姨捨』後日談

梅雨が明けたかと思えば、早くも台風なのだとか。そのせいでしょうけれど、梅雨に逆戻りしたような湿気にほとほと閉口しています。このところ半月以上、料亭で使われる紅梅白梅の有職造花に掛かりきりだっ
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2017/07/07

夕顔を作る

夕顔の平薬を作ってみたいと思い始めたのは、もう6年ほども前になるのです。夕顔の花は朝顔と同じように思われがちでしょうけれど、花びらの下に細く長い筒があり、その先端にいきなり筒の直径の30倍に
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2017/06/29

老女扇を描き直す

お能を観たことも無く、もちろん知識も無いので、『姨捨』の制作依頼の際に用意した鬘帯とか扇といった小道具にしても、図書館やインターネットで探せた画像を形にしたものに過ぎなかったのです。とりわけ
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2017/06/22

出来上がった『姨捨』

二番親王尺三寸二十五人揃に老女の人形を加えたいと思い始めたのは一昨年だったでしょうか。そもそもは、二番親王尺三寸二十五人揃という大きな組み物を段飾りにする場合、四段目が老若の随臣に直衣の若人
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2017/06/13

嶋台の鶴亀

『婚礼の有職造花』に載せている嶋台は、丸平さんが昭和八年頃に納めた結納用品の一つとして、当時の雲上流によって制作された極めて完成度の高い嶋台とそれを復元したものです。復元といったところで、モ
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2017/05/21

リンと柏とアケビの花

ずっと十二支の面を作っていたら、胴体まで彫れないことに対するフラストレーションのようなものが湧き上がってしまったのです。以前、菱田春草の『黒き猫』を平薬にしようとしたものの、黒猫があまりにふ
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2017/05/08

十二支の面作り その③

すっかり制作意欲が萎えてしまった十二支の面(おもて)制作でしたが、厚さの違う2枚の板を6.5cm四方に切って貼り合わせ、面を彫るばかりにしたのがもう一つ残っていたので、せっかく用意したのだし
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2017/04/30

十二支の面作り その②

あれから、亥(いのしし)➡未(ひつじ)➡酉(とり)と進んだのですが、酉にあれほど難儀しようとは予想もしませんでした。かつて家には、鶏もチャボもいたのです。チャボを飼っていたのは祖母でしたが、
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2017/04/23

十二支の面作り

丸平さんで作られる本狂い人形とは、御所人形のような大きな頭に三頭身ほどの胴体をつけて衣裳を着せた、いわば衣裳御所というような人形です。通常の人間のプロポーションで仕立てられるものを本行物(ホ
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2017/04/21

魅惑の日光箒(にっこうぼうき)

もう何年前になるでしょうか、ほんの気紛れだったのですが、長い間掛けっぱなしにされていた昔ながらの座敷箒を使って畳の部屋を掃いた時、一瞬にして座敷箒の虜になってしまったのです。以来、朝の掃き掃
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2017/04/11

流水桜橘の薬玉

桜橘を一つの薬玉に散らす薬玉の制作は二度目なのですが、直径20cmとはいえど、球の表面積を埋め尽くすパーツは思いがけないほど沢山で、しかも最も手間の掛かる桜がメインですから、内心では依頼に後
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