月別アーカイブ

■ 近頃のこと

2021/01/11

てんでしのぎ ─ 丸平雛コレクションの公開 ─

ずっと自宅とは別の場所に保管してあった私の丸平コレクションでしたが、中でも最も私ならではに育て続けたのが、背丈が60cmを超える二番という大きな雛を親王に据えた組物なのです。 下物と呼ばれる
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2020/12/14

志々島憧憬

全く、吸い寄せられるような偶然とは確かにあるもので、それこそ何らかの縁(えにし)というものかと思わざるを得ないのです。私にとって楠(クスノキ)は、きっとそんな存在なのでしょう。 小学校4年5
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2020/12/02

残菊

いつの間にやら、今年もあとひと月。 早くも16時には夕暮れが迫り、17時を待たずにすっかり陽も落ちて、寒さを伴った夕闇に包まれてしまうようになりました。日毎に冬の様相が深まり、庭の所々に自生
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2020/11/04

2つの取材と簪(かんざし)作り

長く制作をしていればこうした時期もあるものなのか、8月に内閣府発行の『Highlighting JAPAN』という、海外に日本文化を紹介するという冊子から取材があり、それが発行されたと思った
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2020/10/08

ツルウメモドキの平薬

久しぶりに、以前から制作に大きな助けが得られていた『原色精密日本鳥類写生大図譜』を開いてみると、エナガという野鳥の絵にツルウメモドキが描かれていたのです。それも、少しばかり色付いた青い葉をつ
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2020/09/30

真綿と河柳と

恥ずかしながら、ついこの間まで真綿とは弾けた綿の実から集めた、木綿綿とばかり思っていたのです。 先日、重陽節の菊の被綿(きせわた)を作れないかとの問い合わせがありました。赤や黄に真綿を染めた
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2020/09/24

Addio del passato―紅葉の平薬―

日に日に夕暮れが早くなり、庭の紫苑が沢山の小さな花を、長く伸びた茎の先端にアッという間に咲かせましたから、数本を手折って、便りを届けるように、彼岸の墓参で供えて来ました。 今年の夏といったら
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2020/09/01

夕顔夜顔

『柴田是真の植物図』という本を手に入れて、早速開いてみれば、輪の中に様々な植物が描かれていて、あたかも平薬の図案のようなのです。 これは、東京藝術大学が所蔵する、戦災で消失した明治宮殿内の千
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2020/08/04

垂れ葛を作る

私は葛が大好きなのです。 花や葉は言うまでもないのですが、最も惹かれるのは、巻き付く場所を失った蔓の先端が宙に浮いたまま、風に靡いたりしている光景なのです。 しかし、高速道路のフェンスであろ
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2020/07/17

五節句の平薬

料亭のお持たせを入れる袋に、モノクロで印刷するという図案を見せて頂いたのです。著名な博多人形師の息子さんに描いて貰ったとのことでした。 昔の『引き札』のような恵比寿さんが、五節句の花で飾った
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2020/07/08

蓮の活け花

先月はその半分ほども、黒漆塗りの桶に活ける桃と菜の花の有職造花制作に掛かりきりでいたのですが、今月に入って直ぐ、同じ花器に活ける蓮の花の有職造花を作ることになったのです。 水揚げをしない蓮の
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2020/06/29

花器と菜の花

ひょんとしたことから、黒漆塗りの花器1対を頂いてしまったのです。 桶の底から取手の先端まで60㎝という花器なのですが、木地である樽を作ったのは、人間国宝になられた中川清司という方だそうです。
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2020/06/06

竹に雀の嶋台

伊達政宗の紋所は、竹に雀なのだとか。左右2本の太い竹を内側に曲げて丸紋にした中に、2羽の雀が嘴(くちばし)をくっつけて飛ぶ家紋なのです。どういう意味なのか、向かって左側の雀が口を開けていて、
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2020/05/27

色紫陽花の平薬

2月始めに桜の平薬を2つ作ってから、3ヶ月半も平薬を作ることはなかったのです。 その間、桜の小枝、球形の桜橘から、菖蒲葉にヨモギの五月飾り。桃太郎が持つ旗の先端に付ける桃やら、吉備団子の入っ
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2020/05/25

橘の立木制作顛末

去年の6月頃だったでしょうか、ある団体から橘の立木を作れないかとの相談が入ったのです。 桜の立木ならば何度か依頼があって制作していますから、およそ意外なこともないのですが、橘には垣根も付けず
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