■ 近頃のこと
2021/12/28
いつの間にか、今年も数日を残すだけになってしまいました。 染井吉野の立ち木を作り終えてから、以後の制作はいつでもそれが最後の一作で、私の到達点とされて然るべきものを作って行かなければと思うよ
2021/12/10
いつの間にか、もう4年半も前のことになっていましたが、丸平さんに残っていた十二世面庄の頭を使って、本狂い八寸という四頭身程の子供大名を誂えたいという方のお世話をしたことがあったのです。 その
2021/12/03
知らないものを調べないままにすると、実に滑稽を産むものです。 先日、有職造花制作について問い合わせ頂いた方は、『近頃のこと』を全部読まれたとのことでした。 ちょうど4年前の12月、雛道具は全
2021/11/24
長い葛藤と躊躇を越えて、6月6日から制作を開始した巨大な染井吉野立ち木でしたが、5ヶ月を経て漸く完成に漕ぎ着けられたのです。出来てしまえば、最初の尻込みも、膨大な下仕事に明け暮れた4ヶ月余も
2021/11/18
数年前、明治時代に制作されたらしい雛頭1つを、福井のコレクターの方にお譲りした事があったのです。或いは、交換だったのかもしれません。 その頭(かしら)は、コレクションの中でも重要な雛に使われ
2021/10/29
5年ごとにワルシャワで催される、ショパン国際ピアノコンクールには、毎回鮮烈な刺激と感銘を受けてしまいます。 それだけセンセーショナルな才能が登場するからなのでしょうけれど、私の興味の殆どは、
2021/10/22
さすがに秋の夕暮れになったのでしょう、薄暗くなってきたと思えば、あっという間に陽が落ちています。 沖縄の宮古島で、長く親しくさせて頂いていた具志堅善徳さんは、砂糖キビ農業の傍ら、数頭の牛を養
2021/10/10
4ヶ月に亘る下仕事の積み重ねを経て、いよいよ木組みの開始です。 主軸になる幹がなかなか見つからず、随分遠方の造園業の知人も頼ってみたりしたのですが、結局家の裏にある竹山の梅から、屋根に掛かろ
2021/09/19
9月に入るなり、梅雨のように陽射しの見えない天候続き。気温も下がっては、残暑らしい残暑もなく、このまま本格的な秋に入るようです。 あれほど、暑さや湿度の夏が忌々しいと、恨み言ばかりでいたとい
2021/08/15
数日前からの雨で、お盆も台無しでした。 毎年、私が盆棚を設えるのですが、今年は提灯などいくつも飾らず、簡素に済ませてしまいました。数日前に1人で墓掃除に行き、たっぷり水を使って、石やら墓誌や
2021/07/16
家の庭に、背丈ほども伸びた数十本の女郎花が、瑞々しく鮮やかな黄色の花を咲かせ始めました。花や形態は勿論のこと、何よりも咲いている風情から、私は女郎花にこそ、最も惹かれてしまうのです。 しかし
2021/06/16
以前、制作を断念したと書いた巨大な桜の立木制作なのですが、もう少し規模を縮小したものでも良いし、来年2月末の納品という、長い制作期間の設定でも作って貰えないだろうかと言われたのです。 立木の
2021/06/05
本来、それが無ければ結納や婚礼が成り立たないという『奈良蓬莱』なのですが、私のコレクションこそ、恐らく日本でたった一つの奈良蓬莱でしょう。 何しろ、幅120、奥行60、高さ172cmという巨
2021/05/21
まだ5月も半ばを過ぎたばかりだというのに、まるで梅雨入りしたかのような雨が続いていました。 また、ただただ憂鬱で、忌々しいだけの季節の始まりです。 端午の節句と言えば、今では晴れ渡った空が五
2021/05/07
家には未だ、馬屋(まや)と呼ぶ、戦前には農耕馬も入れていた納屋が残っているのです。 今では、馬に代わって私の軽自動車が収まっていますが、その屋根に玄米やら小鳥の餌を撒いておくと、直ぐに雀や鳩