月別アーカイブ

■ 近頃のこと

2023/07/16

雲雀よ、天に駆け登れ ─ 3月 藤に雲雀 ─

ごつい梅の幹を使って木組みしてありますが、そもそも最初は、藤の絡む松を仕立てるつもりだったからなのです。 松に藤の平薬は春に作ったばかりでしたし、両方とも手馴れたものですから、先ずは松をと緑
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2023/07/14

続くオリジナル十二ヶ月平薬作り

次々に、藤原定家の花鳥和歌によるオリジナル十二ヶ月平薬を制作しているのですが、『4月 卯の花に時鳥』『2月 桜に雉』『1月 柳に鶯(改作)』『12月 早梅に鴛鴦』と作り進めた次は、『5月 菖
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2023/07/06

飛んだ鴛鴦(オシドリ)

葉の茂った枝が窓に差し掛かる仕事場の外で、何やらカサカサザワザワと、せわしい音がするのです。 何だろうと鏝当ての目を移せば、ついぞそんなところに来たことなどないのに、沢山の雀が上下左右入れ代
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2023/06/27

厄介な雉(きじ)の木彫彩色

前に少し触れましたが、この木彫り彩色の雉は、新たに彫らならければと思うのと同時に、失敗作でお蔵入りしていた高麗雉(コウライキジ)を思い出し、それを改作したものなのです。 腕の力の衰えからでし
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2023/06/25

夏は来ぬ

突然思いついた、藤原定家花鳥の歌によるオリジナル十二ヶ月平薬制作の最初は、意図して季節に合わせたのではないのですが、卯の花とホトトギスになりました。 卯の花は、小中学校に続く道の山側に、時期
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2023/06/14

松、竹、梅に、雀の嶋台

3人仕丁の前に、松、竹、梅3種の嶋台を置きたいのだそうで、更にそのどれもに雀を組み合わせて欲しいという、珍しくも面白い依頼があったのです。 そんな制作は、私の独壇場のようなものだと自惚れすら
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2023/05/22

喫茶カペー

先月は、藤の季節を先取りするように、柄杓(ひしゃく)に藤のひと枝とか、松に藤の平薬などなど、まさに藤の花の連作だったのです。 それらを全て仕上げた頃、ふと見上げた裏山の、鬱蒼と茂る木々の上に
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2023/04/16

菖蒲兜を作る

今でも皇室に男児が誕生すると、薄く削いだ檜を垂らして兜の錣(しころ)に見立てるなど、檜の素材を最大限に活かし、独特の様式で兜を模して仕立てた、檜兜(ひのきかぶと)という端午の有職飾りが誂えら
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2023/03/31

松に藤花の平薬を作る

横浜人形の家での展覧会も、入館者数の目標をクリア出来て終わられたとか。撤収作業に行って耳にすれば、やはり安心してしまいます。 有職造花など至極マイナーで、まさに絶滅危惧種どころか絶滅寸前以外
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2023/03/19

羽觴と花雛

上巳の節句には、曲水の宴(きょくすいのえん)という、雅な遊びがあります。 宮中や貴族の屋敷で陰暦3月3日に行われた年中行事の1つですが、庭園に設けた曲水に沿って、平安装束に身を包んだ参会者が
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2023/03/04

源氏枠御殿を飾る

雛の節句だからと、取り立てて雛飾りすることはないのですが、今年は仲間に出来た孫の初節句だというので、12年ぶりに源氏枠御殿を組み立てたのです。 源氏枠御殿とは、京都に伝わる総檜造りの屋根無し
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2023/02/28

春めく光に

何処より出たるものか蜘蛛の糸朝陽に浮きて光りて走る 暮らしの中で常にというのではないのですが、私は折につけ短歌を詠んで来ました。 日常の一瞬が、頭の中で短歌として浮かび上がった時に書き留めた
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2023/02/08

湯気立つ朝

江戸町内にある『つるや』という一膳飯屋の女料理人を主人公にした『みをつくし料理帖』という時代劇が、数年前NHKで二度に亘って放送されましたが、そこで度々、湯気が温かく印象的に映し出されていた
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2023/01/23

梅の花開く

凍えた朝、奥の間の廊下の雨戸を1枚だけ開けると、いつの間にやら裏の竹山に、白梅が数輪咲き始めていました。柔いだ蕾が解れるように、ほっこりと開いています。 梅の花のある有職飾りは、嶋台、掛け蓬
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2022/12/24

『当たり前』の話

もう遥か昔のことになりましたが、近所には中気(脳卒中)での寝たきり老人が、それこそ一軒置きくらいにも居ながら、ボケ老人(認知症)などというのは一人もいなかったのです。 陰気臭く薄暗い奥の部屋
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